なぜダージリンと激似の味なのか!? ネパール紅茶の秘密
はじめに:
「これ、ダージリン紅茶ですか?」
紅茶好きの方がネパールの紅茶を一口飲んで口にする言葉です。
なぜなら——驚くほどダージリンとそっくりな味わいだから。

今回は「なぜそんなに似ているのか?」「どこが違うのか?」「ネパール紅茶の魅力とは?」を、ネパールの産地の話とともにご紹介します。
地形がそっくり!「国境を挟んだお隣さん」
紅茶といえばインドのダージリン。でもそのすぐ隣の国、ネパールにも、同じように標高1500-1800mのヒマラヤの山々が広がっています。

インドのダージリン地方と、ネパールのイラム地方は、国境を挟んだだけの距離。
気候・標高・土壌——紅茶栽培に重要な環境条件がほぼ同じなのです。
だから味もそっくり!
紅茶の香味は、育つ環境に大きく左右されます。
高地で育つ紅茶は、昼夜の寒暖差が大きいため、渋味が少なく、香りがぎゅっと凝縮されます。
ネパール紅茶もまさにその特徴をもち、味わいはダージリンと酷似。
▼ ネパール紅茶の味わいの特徴
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水色(すいしょく/抽出した紅茶の色)は淡いゴールデンカラー
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渋味が控えめで、ほんのり甘く、華やかなマスカットのような香り
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さっぱりと飲みやすく、どんな食事とも相性が良い
使用される品種や製法も、ダージリンと似ているため、含まれる成分(カフェイン、カテキン、ポリフェノール)もほとんど同じです。カフェイン少な目、カテキン、ポリフェノール多めとなります。

知名度の差は「歴史」にあった
ではなぜ、味は似ているのに「ダージリン」は有名で「ネパール紅茶」は知られていないのでしょうか?
その理由は歴史の違いです。
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ダージリンは19世紀、イギリスの植民地時代に開発され、紅茶栽培のノウハウや流通インフラが整い、世界中に広まりました。
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一方ネパールは、1951年まで植民地化を恐れて鎖国状態にあり、外との交流が極めて限られていました。そのため、紅茶産業の発展も遅れ、近年まで本格的な輸出や世界への発信がなされていなかったのです。
でも、今や紅茶の専門家たちは「ネパールのヒマラヤ紅茶こそ、次世代の逸品だ」と絶賛しています😊。
実は“穴場的存在”!お得に楽しめる高品質紅茶
ネパール紅茶の魅力、それは「高品質なのに、お値打ち価格で手に入る」こと。
ダージリンに似た味わいを、もっと気軽に楽しみたい方にぴったりです。
「実はネパール産なんです」と伝えると、みなさん驚きとともに「もっと早く知りたかった」とおっしゃいます。
おわりに:ヒマラヤの恵みを、毎日の一杯に
ヒマラヤの大地で育ったネパール紅茶。
その香りと味わいは、まさに“知る人ぞ知る”逸品です。
当店では、イラム地方で丁寧に作られたヒマラヤ紅茶をセレクトしてお届けしています。
ダージリン好きの方も、紅茶初心者の方も、ぜひ一度お試しください。
参考資料:J-stage
ネパールで生産された茶の成分と風味の特徴